正月3日は子供の運転手役放免で、例年通りカミサンと母親との「中高年3人組の旅」を敢行。特にあても無いのだが都心部、丸の内、銀座、有楽町方面へと出発。
中央高速は予想外に登りが渋滞、しまった!Uターンラッシュだ。
駐車場は安い、大きい、丸の内に近い「日比谷駐車場」へ。何やら日比谷通り沿いに旗を持った人が大勢いる。そうだ、さっきまでTVで見ていた「箱根駅伝」の最終10区ゴール途中なのだ。日比谷公園前には東洋大学の昇り旗が多数はためいている。ワンセグ確認すると走者はまだ品川付近らしいので目的の丸の内地区中通りへ直行。
「古河総合ビルヂング」が新しい高層ビルに建て替わり完成間近の姿を眺め「丸ビル」へ、最上階の展望フロアから皇居、お台場方面を眺めた後、下のフロアで昼食。更に地下から隣の「新丸ビル」へ、こちらの方がクラシックな内装で大人向き?店舗で買い物、お茶して丸の内終了。
続いて東京駅から有楽町へ、「イトシア」は大変な人出で1階を素通り、銀座「マロニエゲート」へ、中へ入るも小さいビルに人が溢れていて、ここも早々に退散。
マロニエ通りは高級ブランドショップで名高い通り「ミキモト」「デビアス」「カルティエ」「ブルガリ」・・・我々には関係無いので横目に素通り。その後松屋前から4丁目交差点方向に向かうが、松屋~松坂屋までの間は歩道に溢れる人で初詣の明治神宮並み、真っ直ぐ歩くのも儘ならない。景気後退を反映して既に各店が一斉にバーゲンセールに突入しているせいか女性の数がすごい、これで本当に不況なのか?
■年越し派遣村
この後、「帝国ホテル」を過ぎ、スタート地点の日比谷公園に向かうと前方に「年越し派遣村」の看板が。先ほどの銀座の人込みとは対照的、解約された派遣者への支援活動が行われている。
http://www.asahi.com/national/update/1231/TKY200812310157.html
この違いはいったい何だろう?
支援活動は貴重だが、元々日比谷公園、上野公園、新宿西口公園・・・で生活するホームレスの人々への支援と違うのか?
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/fda4acfc1777ebe89bb54c4b4e22064b
昨年来の所謂「派遣切り」がマスコミで連日報道されている影響なのかもしれないが「派遣村!」なる表現には違和感が拭えない。支援団体のアピール手段でもあろうが、現に働いている派遣者の気持ちも考えると複雑。
ところで、こうした支援活動を行うNPO等がある一方、日本で仏教系団体の支援活動が見られないのは何故だろう?キリスト教系団体の支援活動は国際的に定着しており、日本では仏教家が危急存亡の時に多くの民衆を救ってきた歴史があるのに。
派遣切りとワークシェアリング
国際的な企業価値判断の基準では、短期雇用の解約による固定費の削減は海外投資家からも違和感は無いと言う意見がある。しかし、そうか?
アメリカ型経済の仕組みが崩壊し、それが元で世界的な不況に至る危険性を抱える現在、こうした論理がストレートのまかり通るわけはないだろう。
ヨーロッパでは東西ドイツが統合された時、VW社が東側労働者の雇用確保のため、週休3日制のワークシェアリングを行ったが、今回、日本の自動車産業他一部の有名企業は真っ先に契約期間途中に派遣契約を解除してしまった。これで数値至上のアメリカ型経済システムからの発想しかできない経営者が多いことを露呈してしまった。
今や、この行動は企業イメージを決定的にダウンさせる結果となり、下手をすると年度の業績数値低下をも越えるリスクになりかねない。
自動車産業自体は根源的な「若者の自動車離れ」を抱え、一部業績好調企業による同一車台からの「お手軽派生商品」の大量投入も加わった“つけ”が回っているようだ。真に顧客が欲しいと感じる力の入った商品開発が基本のはずなのに。
派遣法
国は「派遣法」まで制定し、日本の産業を構成する人材活用法として肯定し、企業サイドもこの仕組みを取り入れながら多くの職場で働く派遣者によって成り立っている。ここ数年巨大な利益を上げてきた自動車産業を始め、値下げ競争繰返しの電機業界等々皆この制度によって成り立っているのが実態だ。
しかし、この制度の根源的な性格、短期雇用契約の持つマイナス側面を、雇用~被雇用側共に企業業績が好調な内は全く意識していなかったのだろう。
連日のマスコミ報道と国民の視線に慌てる厚生労働省の苦しい姿が見える。派遣法を肯定してきた以上、この仕組みの根源的な問題も含めた再検討が必要だ。
派遣会社と期間従業員
そもそもこうした事態に対して派遣会社側についての報道が無いのは何故なのか?
派遣先からの売上収入と、契約派遣者への支払給与との差額は全て派遣会社の利益ではあるまい。ここで派遣者を守る術が全く無ければ単なるピンハネと言われかねない。
また、多くの自動車会社は昔から「期間従業員」という仕組みで多くの短期従業員を雇用してきた。製造派遣が認められた途端に大量の派遣者を導入し、人件費コストの低減だけに突っ走ったのだろうか。期間工での雇用調整を行ってきた時でも雇用保険、寮の提供等のコストをかけてかろうじて企業のモラルを守ってきたと思うが、製造派遣許可後は発注者側のメーカーと派遣会社双方とも何ら労働者へのガード策を持たないまま、巨大な利益に浮かれきっていたのか。
派遣、短期雇用等の背景にある「人件費コスト削減」「雇用調整」等の言葉には自動車会社、派遣会社、厚生労働省等はうすうす危険性を感じていたはずだ。一般的には労働問題担当部門はこうした危険性に対する嗅覚は鋭いはずだが、「国際競争力の強化」の攻勢に押し流されてしまったのだろうか。
http://www.t-kikan.jp/
いずれにしても現時点での急な派遣法の改定は更なる混乱を招くだけだし、突然製造派遣を禁止したら本当に全面不況突入しかねない。しかし、2兆円という自動車会社の利益はいくらなんでも異常だ、一方、日本全国では労働者不足は変わらないのだから、この異常な利益は従前の「期間従業員」採用レベルのセーフガードに充て、メーカー・派遣会社・厚生労働省で現行の仕組みを順次修正しながら対処していく以外にないのだろう。
一方、現場の地方自治体はこうした派遣者への公営住宅の提供、職員の積極採用・・・を地道に行っている。但し、実際の問い合わせ・活用は特定の地域を除いてあまり無いようだが。
マスコミ報道
マスコミの無秩序な報道姿勢も常々指摘されるところだが、経済部等日銀のアナウンス効果を日々追っている部門もありながら、こうした時のマスコミはマイナス効果には驚くほど無頓着だ。企業・国に対する悪者報道ばかりを続ける姿勢は自身の持つ力、効果、成すべき行動を否定しているが如きだ。こうした時こそプラスのアナウンス効果を発揮すべきなのに。
まだ特定企業、地域に限定される事態と言える、全国が大不況であるかのような印象を与えるネガティブ報道とは決別し、活力ある事例でプラス方向への行動を推進すべきだ。
派遣者と採用
一方、今回の被害者たる派遣者も支援者に頼る必要はあるにしても、今までの視点から転換する必要があるのでは。自動車等時間単金の高い製造業で長年働いた人には転換は難しいのかもしれないが、世の中には多くの人材を必要とする業種は沢山あり、企業の規模、業種、地域等広い視野でしっかり探すべきだし、支援する団体、地方自治体からの情報を有効活用して早期の就業に繋げて欲しいものだ。
ここ最近、解約された派遣労働者向けの採用増と、新たな職種へ転換し正規従業員化に成功した事例の報道も見られるようになったのは光明である。
今こそ世界に先駆けて景気回復する国となり、日本型経営システムの実力をアピールしたい。‘90年代からの失われた10年の経験を生かすチャンスだ。
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